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ICOに関する会計税務の諸論点

2018年06月07日
タグ:国際税務節税対策財務会計税務会計

 昨晩は法人顧客として初めて仮想通貨、しかも海外でのICOに関するご相談を頂きました!

そこで、色々調べたところ、国内では会計、税務ともに法規制が追いついておらず、グレーゾーンというか、ホワイトスペースが多く、こと税務に関しては課税されるリスクが高いことが改めて分かりました。


またクロスボーダーで実施する場合にはタックスヘイブンやPE、移転価格などの国際税務の問題も検討が必要になります。

ただ、もともと法律の隙間を攻めるのが弊社のファイトスタイルですし、国際税務対応ができるのも弊社の強みの1つですので、実は弊社は仮想通貨やICOのご相談と親和性が高いのかもしれないなあと感じました(笑)

以下で簡単に調べた論点をまとめておきますのでご参考まで。


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全般
・ICOではトークンと呼ばれるIPOでいうところの自社証券に類するものを発行し、参加者は対価として法定通貨ではなく仮想通貨を支払う。
・通常、トークンの発行に際して何かしらかのサービス開発義務を負うケースが多い。その意味ではクラウドファンディングににているが、あくまで法定通貨ではない点で異なる。
・サービスが実現出来ないと仮想通貨返還される条項がつく場合がある。
・サービスが実現すると、トークン自体の流動性が高まり、これ自体が仮想通貨となる。


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会計論点
・資本取引か損益取引か。損益取引とすると収益計上か負債計上かという論点あり。
・国内上場企業では韓国子会社でのICOを繰延収益として負債計上している事例がある(メタップス社)
・決算書見る限り、おそらく同社は韓国でまだ納税していない
・企業会計基準委員会で、仮想通貨にかかる会計処理の当面の取り扱いにかかる実務指針が公表されているが、ICOの処理は依然として規定されていない


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税務論点
①ICO時の課税問題
・直接的な規定ないが、国税庁によるビットコインを念頭にしたFAQや研究論文あり。
・ICOは法人税、所得税の課税対象。つまり無形資産売却取引として損益取引とみなされる可能性が極めて高い。
・ちなみに所得税の場合は、雑所得税として総合課税の対象。つまり最高税率で税金持っていかれるリスクが高い。
・消費税は対象外。
・クロスボーダーでICOするスキームの場合、タックスヘイブン税制、PE課税の問題を検討する必要がある
・さらに相手国内での税務上の取り扱いも検討が必要。例えばシンガポールや香港など、キャピタルゲイン非課税の国においても、そもそもICOによる利益がキャピタルゲインの定義に該当するのか、など。

②ICO後の課税問題
・ICO後に海外の関係会社と日本の事業会社間での業務の在り方に基づく移転価格の検討が必要
・給与の支払いを仮想通貨で行う場合でも会社に源泉税納付義務があり、法定通貨でのキャッシュアウトが必要な点注意。